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2006年1月 9日 (月)

「深みのある人間」~宮廷女官チャングムの誓いより

「医療に携わる者は、聡明な人間ではなく深みのある人間になれ」
医女修練時代の教官であり、師匠でもあるシン・イクピル医務官(後に内医院の
医局長としてチャングムの上司に)が、己の知識と経験のみに頼るチャングムの
傲慢さを厳しく諭すために言い放った言葉。
あらためて自身のことを考えさせられる重みのある言葉だ。

聡明であろうとするばっかりに、人はどれだけ小賢しくて愚かな行いを
繰り返し続けていることだろう。
愚鈍でもいいから、様々な物事を多面的にしっかりと、それでいて真摯に捉えることを
どうして第一に考えて行動できないのだろう?
「深みのある人間」とは、その人の生き方そのものでもあり、
一朝一夕に成し得る類のものではないと思う。
きっと死ぬまで追い求め続けなければならない、畢生の大業であろう。
そしてそのためには、常に自分自身を見つめ続ける努力も必要とされることであろう。

「坐」という字は、二人の人が土の上にいる状態を表していると聞いたことがある。
一人目は己(自分)で、二人目はもう一人の己(自分)だとする説があるらしい。
人は一生、土の上で自分自身と向き合って生きていかなくてはならないのだと思う。

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