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2006年1月29日 (日)

博士の愛した数式(映画)を見た!

昨夜、TOHOシネマズ二条のレイトショーで「博士の愛した数式」を見た。
良かった。原作を少しアレンジし、さらに素晴らしいドラマに仕上がっていた。
今を生きること、今を楽しむこと、そして今を愛すること。
その大切さが、静かに、しかし確実に心に染み入ってくるような、そんな映画だった。

小泉堯史監督は、かの黒澤明監督に師事し、長年助手を務めた経歴の持ち主で
映画界の王道を見てきた人物。
初監督作品であった「雨あがる」は、クロサワの系譜を色濃く受け継いだ、
力強くて清々しい出来の作品であったが、2作目の「阿弥陀堂だより」では
さらに優しさが加わった作品に仕上がっていた。
監督3作目(脚本・監督)となる本作品でも、人を見つめる彼の優しい目線が
よく表れていた。

実は、小川洋子原作の「博士が愛した数式」が映画化されると聞いた時には、最初は
特に見に行くつもりはなかった。ベストセラーだから映画化するという最近流行りの
短絡的な図式が見え隠れする気がしたから。
が、小泉が監督すると知って考えが変わった。
彼の「脚本・キャスティング・演出」で描き出される「博士が愛した数式」を
是非とも見たいと思った。

(以下、若干のネタバレ含むので注意)
後に高校の数学教師になったルート(演じるは吉岡秀隆)が、80分しか記憶を維持する
ことができない博士(寺尾聰)、ルートの母である家政婦(深津絵里)、
妖しさを秘めた博士の義姉で未亡人(浅丘ルリ子)らとのエピソードを、
生徒たちに回想を語るかたちで振りかえっていく構成はウマイと思った。
数字と数式を愛する博士は、人生の重要なキーワードをルートや家政婦に対して
数学を通して伝えていく。
数学で真理を求め解答が得られても、生きていくことに直接役立つわけではない。
重要で大切なことは目に見えない。それは「人が心で感じるもの」であるということを。
回想を語るルートにはこれら博士の想いが脈々と受け継がれており、それを生徒たちに
伝えていこうとする姿はとても温かくて優しい。

「雨あがる」、「阿弥陀堂だより」に引き続き主役を演じる寺尾聰は、やはりスゴイ。
とぼけた表情、遠くを見つめる表情、真剣な表情、温かい表情、厳しい表情、
そして優しい表情を巧みに使い分け、愛されるべき博士像を創り上げていた。
深津絵里も利発的で清々しく、ちょっとお茶目で一生懸命な家政婦を好演していたし、
浅丘ルリ子もその存在感で影のある未亡人を怪演していた。
四季折々の情景(といっても冬の終わりから春にかけて)も美しく、日本の風景が
丁寧に描写されていた。

久しぶりに良い映画に出会うことができ、ささやかな幸福感に浸りながら
眠りにつくことができた。
また、もう一度、原作を読みかえしてみようかな、と一夜明けて思っている。

博士の愛した数式 Book 博士の愛した数式

著者:小川 洋子
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2006年1月23日 (月)

スティルウォーター(Still Water)

昨日紹介した「ターシャ・テューダーの言葉」(メディアファクトリー)に
「スティルウォーター(Still Water)」のことが書いてあった。
スティルウォーター(じっと動かない水)は「ストレスのない平安な生活を信奉する」
という意味で、スティルウォーター教徒は生活を楽しむ、とある。
なるほど、人が人らしく自然に従って生きる姿を尊重する彼女のライフスタイルが
よくわかる言葉だ。

ところで、語源となる意味を調べるため辞書に照らし合わせると、
諺(ことわざ)"Still waters run deep." という文章にぶつかる。
新英和中辞典第四版(研究社)によると、
「静かな川は水が深い(→考えの深い人は物静か)」
また、ポケットプログレッシブ英和・和英辞典(小学館)によると、
「よどんだ流れは水が深い(→沈黙の人は思慮深い→黙っている人は油断ならない)」
と書いてある。

さて、上の言葉の意味を踏まえて、今日は米映画「ダイ・ハード」の台詞について
いまさら気づいたこと(わかったこと)を敢えて言っておきたい。
問題の台詞のシーンはここ。
ナカトミビルに潜伏し、単身テロリストに立ち向かうブルース・ウィリス演じる主役
ジョン・マクレーン刑事に対して、テロリスト集団の首謀者であるハンス・グルーバー
(演じるはアラン・リックマン)が無線機で呼びかけるシーン。
台詞は、「スティル・カウボーイ!("Still cowboy!")」。

米映画ではカウボーイはしばしばヒーローの代名詞であるが、それにしても
「静かな(もしくは、動かない、おとなしい)ヒーロー気取り野郎」?
いまいちピンとこなかったが、上述スティルウォーターの意味に遡ってわかった。
沈黙しているけど何を考えているかわからない、油断ならない、
というような意味だったのだな。きっと。
そうすると、「スティル・カウボーイ!」の和訳は差し詰め
「だんまりのヒーロー気取り野郎!(→油断ならない奴め!)」
といった感じか?
ああ、長年の引っ掛かりが、やっととれた気がする。

調べなおすキッカケを与えてくれた「ターシャ・テューダーの言葉」に感謝。

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2006年1月22日 (日)

ターシャ・テューダーの言葉

本屋巡りの醍醐味は、無造作に見渡す書棚の中の「ある本」と「目」が合ってしまい
(本に目があるのか甚だ疑問ではあるが、「目が合った」としか言いようのない瞬間が
確かにある、と思う)、思わず手に取ってしまう運命の時が存在すること。
きっと賛同してくださる方も少なからずいらっしゃることでしょう。

今日も出会ってしまった。
正確には以前にもチラリと目にしたことはあったが、目が合わないように
意識していたかもしれない「ある本」に。
でも、今日は目を逸らすことができなかった。
これも運命。自然に従おう。

「ターシャ・テューダーの言葉」全3巻(メディアファクトリー)を大枚はたいて購入。
****** ターシャ・テューダーの言葉  思うとおりに歩めばいいのよ
****** ターシャ・テューダーの言葉2 楽しみは創り出せるものよ
****** ターシャ・テューダーの言葉3 今がいちばんいい時よ

ターシャ・テューダー(Tasha Tudor)は、1915年アメリカ生まれの御年90歳、
現在はバーモント州の山奥でナチュラルライフを満喫されている絵本画家。
日のあるうちに畑を耕し、花を育て、絵を描く。
日が沈んだら蝋燭の灯をたよりに針仕事をする。
文字どおり晴耕雨読の生活を送る彼女は、人生を達観した人物である。
自然を敬い、生きることそのものを喜びと感じ楽しむ彼女の言葉には、
いっさいの虚飾を排した真実の響きが感じられる。
最後に、第1巻の167頁から彼女の言葉を引用する。
「わたしには怖いものがありません。
 死さえ、怖いとは思いません。
 どんな経験か、楽しみじゃありませんか。
 つまり、人生に悔いがないということなのでしょうね。」

思うとおりに歩めばいいのよ―ターシャ・テューダーの言葉 Book 思うとおりに歩めばいいのよ―ターシャ・テューダーの言葉

著者:リチャード・W. ブラウン,ターシャ テューダー
販売元:メディアファクトリー
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楽しみは創り出せるものよ―ターシャ・テューダーの言葉〈2〉 Book 楽しみは創り出せるものよ―ターシャ・テューダーの言葉〈2〉

著者:リチャード・W. ブラウン,ターシャ テューダー
販売元:メディアファクトリー
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今がいちばんいい時よ―ターシャ・テューダーの言葉〈3〉 Book 今がいちばんいい時よ―ターシャ・テューダーの言葉〈3〉

著者:リチャード・W. ブラウン,ウィンズロー テューダー,ターシャ テューダー
販売元:メディアファクトリー
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栃東、見事に3度目の優勝!

大相撲初場所千秋楽の今日、大関栃東が横綱朝青龍を破り見事に優勝した。
13勝1敗で迎えた結びの一番、朝青龍に負けると2敗目を喫することになり、
直前に勝ちを決めて13勝2敗が確定している白鵬と並ぶことになる。
優勝決定戦にもつれ込まず本割で決めたい栃東は、左四つから右上手出し投げを
落ちつきを払ってきれいに決め、朝青龍の体が土俵に沈んだ。
それは、13場所ぶり3度目の優勝が決まった瞬間であった。素晴らしい。

2度の大関陥落を乗り越え、今場所も角番でありながら力のある相撲をとった栃東の
来場所以降の活躍にも期待したい。
絶対的に君臨している横綱朝青龍の黄金時代を崩し、力と技のぶつかり合う
見ごたえのある相撲や、勝利へ向けて鎬を削る姿を今後も見せて欲しい。

3度目の優勝おめでとう、栃東!!

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2006年1月21日 (土)

雪月風花

雪月花(せつげつか)という言葉がある。
広辞苑第三版(岩波書店)によると、
「雪と月と花。四時おりおりの好いながめ。つきゆきはな。」
とある。
また、新明解第六版(三省堂)には、
「雪と月と花。日本の四季の代表的なながめ。せつげっか。」
と書かれている。

実は、四季を代表する言葉とするなら「雪月花」では足りなく、あと一文字、
「風」が必要になってくると何かで聞いたことがある。「雪月花」に「風」が加わり
「雪月風花(せつげつふうか)」という四字熟語になって完成するのだと。
「雪月風花」=「冬の雪・秋の月・夏の涼風・春の花」

日本の季節感や情緒を表現した、美しくて、とても趣深い言葉だと思う。
そして、声に出してみると少し叙情的で切ない響きを感じることができる。
私の好きな言葉のひとつだ。

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2006年1月15日 (日)

いよいよ佳境、チェオクの剣

さまざまな謎とさまざまな想いが交錯していた韓国ドラマ「チェオクの剣」が
いよいよ佳境にさしかかって来た。(ネタバレを含むので注意!)
韓国では熱狂的なファンを意味する「茶母嬖人(タモペイン)」を生み出した
当該ドラマであるが、己が運命に立ち向かうチャン・チェオク、ファンボ・ユン、
チャン・ソンベクの3人を軸に「革命・謀反・愛憎・思慕・別離(悲しい別れ)」
といった事件や感情が複雑に絡み合いながらドラマは収斂への道を辿っている。

新たな世界、平等な世の中を求めて国を変えようとするソンベク、
そんな彼の志を利用して謀反を企てる黒幕(実は朝廷の高官)。
その計画をすんでのところで阻止するユンだが、チェオク出生の秘密を知り得た後に
ソンベクと立ち合い命を落す。
そしてラストのクライマックスへ。
チェオク(実はチェヒ)こそが生き別れた実の妹であることを死に際したユンから
知らされれていたソンベク(実はチェム)は、追手としてやって来たチェオクの剣を
奪い自らの命を絶つ。
瀕死のソンベクがもらす「会いたかったぞ、チェヒ・・・」の言葉に
チェオクが行う最後の選択は...。結末はこの目で確かめたい。

最後に、その存在感が際立っていたチャン・ソンベクの心に残る印象的な台詞で
締めくくりたい。
第1話冒頭と第14話最終回でチェオクたち追手に対して吐く台詞。
「この世の私の生はここまでだ! さあ、早く殺すがよい」
「道というものは最初からあるものではない。1人が歩き2人が歩き、
 多くの者が歩いたそののち初めて道となるのだ」

以前にも紹介したことがあるが、参考文献(一部引用)として
「韓国ドラマ・ガイド チェオクの剣(NHK出版)」
を挙げる。また、その内容からサブタイトルを抜き出して記す。

第1話・・・偽金事件発生(NHK-BS2:2005.11.03放送)
第2話・・・生い立ち(NHK-BS2:2005.11.10放送)
第3話・・・密偵の死(NHK-BS2:2005.11.17放送)
第4話・・・脱獄(NHK-BS2:2005.11.24放送)
第5話・・・潜入(NHK-BS2:2005.12.01放送)
第6話・・・父の面影(NHK-BS2:2005.12.08放送)
第7話・・・黒幕逮捕(NHK-BS2:2005.12.15放送)
第8話・・・討伐隊敗退(NHK-BS2:2005.12.22放送)
第9話・・・免罪(NHK-BS2:2005.12.29放送)
第10話・・・忘れえぬ人(NHK-BS2:2006.01.05放送)
第11話・・・追跡(NHK-BS2:2006.01.12放送)
第12話・・・許されぬ愛(NHK-BS2:2006.01.19放送予定?)
第13話・・・縁切り(NHK-BS2:2006.01.26放送予定?)
第14話・・・チェオクの最期(NHK-BS2:2006.02.02放送予定?)

チェオクの剣 Book チェオクの剣

販売元:日本放送出版協会
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2006年1月 9日 (月)

「深みのある人間」~宮廷女官チャングムの誓いより

「医療に携わる者は、聡明な人間ではなく深みのある人間になれ」
医女修練時代の教官であり、師匠でもあるシン・イクピル医務官(後に内医院の
医局長としてチャングムの上司に)が、己の知識と経験のみに頼るチャングムの
傲慢さを厳しく諭すために言い放った言葉。
あらためて自身のことを考えさせられる重みのある言葉だ。

聡明であろうとするばっかりに、人はどれだけ小賢しくて愚かな行いを
繰り返し続けていることだろう。
愚鈍でもいいから、様々な物事を多面的にしっかりと、それでいて真摯に捉えることを
どうして第一に考えて行動できないのだろう?
「深みのある人間」とは、その人の生き方そのものでもあり、
一朝一夕に成し得る類のものではないと思う。
きっと死ぬまで追い求め続けなければならない、畢生の大業であろう。
そしてそのためには、常に自分自身を見つめ続ける努力も必要とされることであろう。

「坐」という字は、二人の人が土の上にいる状態を表していると聞いたことがある。
一人目は己(自分)で、二人目はもう一人の己(自分)だとする説があるらしい。
人は一生、土の上で自分自身と向き合って生きていかなくてはならないのだと思う。

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2006年1月 8日 (日)

「エイリアン通り」(成田美名子)

成田美名子作品の最高傑作!
成田は絵もうまいけど、ストーリイテラーとして、
キャラや物語の設定・構成・展開のさせ方がうまい。
ストーリイの骨格がしっかりしているので少々脱線気味に話しをすすめても
ブレることがない。
シリアスなシーンとコミカルなシーンとのつなぎ方やバランスが絶妙で、
とてもテンポのよい運びは読者を退屈させない。

アラブ某国の石油相にして次期首長候補(最終話で首長に)を父に持つ主人公
シャール・イダニス・モルラロールを主人公に彼を取り巻く人々との顛末を描いていく。
当時、米国映画エイリアンが流行っていたこともあっての題名とは思うが、
本歌取りで見事に成田流のドラマを構築しているのはさすが。
題名にだまされてはいけません。
"エイリアン"という概念をテーマに据えて、シャールたち"エイリアン同士"は
本当の仲間になっていく。
最終話では、拉致されたシャール救出作戦の際に、切り札としてセレムが真顔で
「だいじょうぶ。これがあります」と取り出す「中国花火」、
そして花火をきっかけに「合図だ!」とのり込むジェルを中心とした仲間たち。
感動の場面だった。
最終話のこのシーンはとても印象的で、いちばん好きなシーンでもある。

シャールの生立ちは複雑で、今は亡き母親は元英国美人女優のシェリル・ドレイク。
彼は母から金髪碧眼と絶世の美貌を受け継ぐ(女の子以上に美人に化けたりする)。
そしてナイーヴな一面も...。
反首長派との権力争いなど、金髪で目立つシャールは生命の危険にさらされやすい
のもあって、舞台の中心は留学先のアメリカ西海岸。
頭脳明晰な彼は既に16歳にしてロスの大学生(スキップ)。
大富豪の子息であるシャールの邸宅には、執事以外にもいろいろな同居人や
仲間たちが集まってくる。

・執事/バトラー:シェリルの執事だったがそのままシャールに侍従。やさしく包容力あるナイスミドル。
・同居人/川原翼(女):シャールに拾われてきた。自己を探求し確立していく。
・同居人/ジェラール(通称ジェル):裏表ないストレートな性格。シャールの性格修正に彼の影響力は大きい。
シャールの家庭教師兼父の補佐(後に同居)/セレム:静かな中に強さを秘めた男。彼自身も成長し変わっていく。

ゲストキャラも含めて、その他にも魅力あるキャラクターたちが目白押し。
それぞれのキャラたちが、自分なりに成長し自分を確立していく過程が丁寧に
描かれていてとてもおもしろい。時に共感し、時に笑い、時に涙し、
読者も自分について考えさせられる物語となっている。
セレムの「迷いのある者は木の下にゆけ」など、奥の深い台詞が散りばめられている
のも魅力。

クライマックス、王位継承者として正式に名乗りを上げ王族の前に姿を表すシャール。
次代の首長を目指すシャールの力になることを、ひとりの親友としても誓うセレム。
父と同じく不偏不党のジャーナリストを目指すジェル。
自分を取り戻し家族の元へと帰る翼。
みんなバラバラになってしまうが、いつでもロスのシャール邸に集まることはできる。
普段一緒にいなくてもお互いの心の絆は出会った頃とは比べものにならないことを
再認識するシャール。
心に残る素晴らしいエンディングだった。

各エピソード(ストリート)の題名が映画の題名をパロディにしたものになっていて、
それもおもしろくて味わい深い。
現在入手できる文庫版で紹介していくと、

第1巻
1st.真夜中のカーボーイ
2st.アラビアより愛をこめて
(番外編)ロスの魔法使い
(予告編)エイリアン通り
解説:高千穂遙

第2巻
3st.夜ごとの魔女
4st.掠奪された1人の花嫁
シャール通信
解説:鈴木結女

第3巻
5st.鷹は舞いおりた
6st.親父が出てきた日
シャール通信
解説:波多野鷹

第4巻
7st.この家の鍵貸します
8st.翼よあれが郷里の灯だ
(特別編)フィリシア
シャール通信
解説:平井和正

本編のおもしろさは言うまでもないが、番外編「ロスの魔法使い」や「フィリシア」も
ハートウォーミングで素晴らしいエピソード。ウルウルしてしまう。
ぜひ一度読んでいただきたい。

現在連載中(?)の"能"の世界を描いた「花よりも花の如く」も要注目。

Book エイリアン通り(ストリート) (第1巻)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
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Book エイリアン通り(ストリート) (第2巻)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
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Book エイリアン通り(ストリート) (第3巻)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
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Book エイリアン通り(ストリート) (第4巻)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
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2006年1月 4日 (水)

則天去私

正月休みも本日で終わり。
明日からまた、仕事が始まる。

2006年の始まりにあたり、自分を戒めるためにも夏目漱石の言葉「則天去私」を
あらためて肝に銘じておこう。
<則天去私>
岩波書店の「広辞苑」第三版によると、
*** 夏目漱石の最晩年のことば。小さな私を去って自然にゆだねて生きること。
*** 宗教的な悟りを意味するとも考えられている。また、創作上、
*** 作家の小主観を挟まない無私の芸術を意味したものだとする見方もある。
とある。
在家でありながら宗教的悟りの境地に達した漱石は、やはりすごい人物だと思う。
漱石の思索の冴えは小説よりもエッセイや随筆の方によく表れている。
彼ほど日本の先行きが見えてしまって、それを憂いた作家はいない。
特に「硝子戸の中」には漱石のそういう想いが色濃く滲み出ており、何度読んでも
目から鱗が落ちる思いだ。

硝子戸の中 Book 硝子戸の中

著者:夏目 漱石
販売元:新潮社
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ああ、佳人薄命、好事魔多し、楽しく平和な時は長くは続かない。
みみずくの休暇は終わりぬ。

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実家で新年の顔合せ

今日(1/3)は実家に集まって新年の顔合せ。(アップが間に合わず日付変わったけど)
お昼に寿司を出前してもらい食べるが、大人用(子供用より少しグレード上,わさび入り)
を食べられる姪(小4)が自分の寿司ネタの一部を弟である甥(小1,わさび無し所望)に
少しずつ分け与えながら小声で、
「おいしいやろ?」
と面倒をみている光景を見て少しウルウルしてしまう。
少し前まではケンカばかりしていたのに、いつの間に...。伯父ちゃんは弱いぜ。
父、母、妹、姪、甥、家内らとボードゲームや百人一首に興じて盛りあがる。
(残念ながら義弟は単身赴任先へ先入りで不在。かわいそうに。)
あっという間に過ぎ去った嵐のような一日だった。

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2006年1月 2日 (月)

百人一首のお気に入り

正月恒例の小倉百人一首の中からお気に入りベスト10を紹介。
選定するのは大変だったけど、結構楽しみながらとにかく選び抜いた。
他にも捨て難い歌はたくさんあったので、また再度選び直すときには
その時の気分で変わるかもしれないけど、とりあえず今年はこれで決まり!!

1位:[66]もろともにあはれと思へ山桜
            花よりほかに知る人もなし ・・・・・・(前大僧正行尊)
2位:[33]久方の光のどけき春の日に
            しづ心なく花の散るらむ ・・・・・・・・・・・・・・(紀友則)
3位:[31]朝ぼらけ有明の月と見るまでに
            吉野の里に降れる白雪 ・・・・・・・・・・・・(坂上是則)
4位:[86]嘆けとて月やは物を思はする
            かこち顔なるわが涙かな ・・・・・・・・・・・(西行法師)
5位:[23]月見れば千々に物こそ悲しけれ
            わが身ひとつの秋にはあらねど ・・・・・(大江千里)
6位:[47]八重葎しげれる宿のさびしきに
            人こそ見えね秋は来にけり ・・・・・・・・・(恵慶法師)
7位:[12]天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ
            をとめの姿しばしとどめむ ・・・・・・・・・・(僧正遍昭)
8位:[79]秋風にたなびく雲の絶え間より
            もれ出づる月の影のさやけさ ・・・(左京大夫顕輔)
9位:[87]村雨の露もまだひぬ槇の葉に
            霧たちのぼる秋の夕暮 ・・・・・・・・・・・・(寂蓮法師)
10位:[98]風そよぐならの小川の夕暮は
            みそぎぞ夏のしるしなりける ・・・・・・(従ニ位家隆)

1位[66]は別格。修行僧の孤独感が力強く表現されている。
2位[33]は下の句が特に良い。格好よく決まっている。
3位[31]は情景が目に浮かぶ美しい言葉の連なりが良い。
4位以下省略。

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「きらきらアフロ」最高!!

1/2深夜に放送された「きらきらアフロ お正月スペシャル」をビデオ撮りしておいて、
今朝、家内と一緒に見た。抱腹絶倒の85分だった。
以前から思っていたのだが、「きらきらアフロ(以下きらアフロと省略)」は
番組制作スタッフのセンスが素晴らしく良い。
「きらアフロ」は最近のバラエティ系番組の中でも一ニを争う出来だと思う。

笑福亭鶴瓶と松嶋尚美という絶妙のコンビが番組の魅力になっていることは
言うまでもないが、彼らがのびのびと自由にトークできる雰囲気づくりがうまい。

笑福亭鶴瓶の魅力・・・
落語家としても芸能人としても今やベテランの鶴瓶だが、一般視聴者を含めて
他人との間に壁を設けない、開放された性格は天性のものか?
どんな人でも、鶴瓶師匠に対しては気安く声をかけることができる。
そういう不思議な懐の深さと寛容さを自然に醸し出しているのが最大の魅力だ。
だから彼は、素人参加番組をコントロールさせたら右に出るものがいない。
例:突然ガバチョ、鶴瓶と花の女子大生など

松嶋尚美の魅力・・・
天衣無縫にして不羈奔放、愛されるべき超天然ボケの性格。
ウケを狙い計算した笑いではなく、人生をおもしろおかしく楽しんでいる彼女の
生き方そのものが微笑ましく、癒しにもなっている。
結構過激な武勇談も飛び出してくるが、イヤミにはなっていないのは
彼女の人となりの成せる業か?

制作スタッフの魅力・・・
冗長には決してならない切れ味爽快にまとめた構成と演出。
当意即妙な突っ込みテロップと効果音。内容も言い得て妙!!
正月スペシャルでもパロディネタはあったが品良くまとめるセンスの良さ。
ここでこの突っ込みが欲しいなあ、と思うと、痒いところに手が届くように
それが出てくる。
例:番組宣伝用衣装に着替えて浮かれている松嶋の映像に、ピーコをプチゲストで
カットインしてファッションチェック!!

「きらアフロ」は、今の雰囲気とクオリティを維持していっていただきたい。
ゴールデンタイムに移動するなどして、「きらアフロ」らしいおもしろさと
切れ味がそこなわれることのないようにして欲しい。
週末夜の楽しい癒しのひとときを大切に思っている者からのささやかなお願い。

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2006年1月 1日 (日)

大覚寺の除夜の鐘を聞きながら

2005年の終わりと2006年の始まりを告げる除夜の鐘が鳴りだすと、
寝巻きの上にジャージやスウェットを着込んで出かける準備を始める。
ニットの帽子と手袋で防寒態勢を完全にし、嵯峨広沢の自宅をあとに大覚寺を目指す。
たまに車は走り去って行くがほとんど人通りのない一条通りを、家内と一緒に歩く。
一条通りから北嵯峨高校横の有栖川沿いに、さらに暗さを増す闇の中をつき進む。
今年はめずらしくすれ違う人がいない。不思議だ。

かつては嵯峨天皇の別荘であった大覚寺の正面には、除夜の鐘を突きに来た人達が
長蛇の列を築いている。
並んでいる人は全員突けるらしいが、そうすると108回を超えてしまうのか?
煩悩の多い現代、少々多めに突いておいてもらう方がいいか、と勝手に納得する。
その気のない我々は、列を尻目に横をすり抜けて本堂へと向かう。

しばし並んでお参りをした後、毎年ふるまってもらう甘酒がおいしい。
生姜の香りと味わいが加わっている甘さが絶妙で、気持ちもあたたかくなる。
また新しい年が始まるが、今年はいったいどんな一年になるのだろう?

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