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2005年12月31日 (土)

久保田早紀の愁いを秘めた美しい声

久保田早紀のCDを聴きながら、2005年最後の日の午後を過ごしている。
彼女の声は、きれいに澄んだ中に少し悲しげな愁いを秘めているようで
心の奥にゆっくりと浸透していくやさしさがある。
心地よい調べとやさしい声によって、曲の表す心象風景が具体的なイメージとなって
頭の中に映しだされていく感じ。
特にファーストアルバム「夢がたり」には彼女らしさがよく表れており
素晴らしい出来となっている。

私の特にお気に入りは...。
アルバム「夢がたり」から、「朝」、「異邦人」、「帰郷」、「星空の少年」。
アルバム「天界」から、「天界」。
アルバム「SAUDADE」から、「異邦人(別バージョン)」、「サウダーデ」。
他にも良い曲はたくさんあるし好きな曲もあるけど、上記は特に好きかな?

夢がたり Music 夢がたり

アーティスト:久保田早紀
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:1990/09/15
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最近は本名(?)の久米小百合で教会音楽家としてチャリティコンサートなどの
活動をされているらしい。
久米小百合でのアルバム「hajime no hi」の中の「とおきくにや」や「Hikari」も
とても心地よくて良い曲。

はじめの日 Music はじめの日

アーティスト:久米小百合,Sayuri Kume
販売元:ミディ
発売日:2000/11/22
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2005年12月30日 (金)

「陰陽師」(夢枕獏)

私の大のお気に入り、夢枕獏の「陰陽師シリーズ」を紹介。
夜の闇に、まだ得体の知れぬ魑魅魍魎が蠢いていた平安時代を舞台に、
陰陽師である安倍晴明と彼の親友で帝に仕える源博雅を中心に物語は展開していく。
晴明宅の縁側に腰をかけて、四季折々の庭をながめながら
晴明と博雅が酒を酌み交わす、半ばお決まりのシーンで物語は始まる。
季節の肴をうまそうに食べながら、庭の草木や花を愛でつつ談笑する二人。
ゆったりとした雰囲気の中、情緒豊かで趣深く、雅やかでもある。
「ところで晴明、このあいだ不思議なことがあってなあ」といった感じで
博雅が切り出し、事件(怪異現象)の話へと導かれていく。
これら冒頭導入部の描写が、自然な感じでなんとも心地よい。

単行本化されている分を整理すると...。(日付は第一刷のもの)
・陰陽師(文藝春秋1988.8.10)
・陰陽師 飛天ノ巻(文藝春秋1995.6.20)
・陰陽師 付喪神ノ巻(文藝春秋1997.11.30)
・陰陽師 鳳凰ノ巻(文藝春秋2000.6.30)
・陰陽師 龍笛ノ巻(文藝春秋2002.1.15)
・陰陽師 太極ノ巻(文藝春秋2003.4.15)
・陰陽師 瀧夜叉姫・上(文藝春秋2005.9.30)
・陰陽師 瀧夜叉姫・下(文藝春秋2005.9.30)

・陰陽師 生成り姫(朝日新聞社2000.4.5)

・「陰陽師」絵物語シリーズ 瘤取り晴明(文藝春秋2001.10.30)
・「陰陽師」絵物語シリーズ 首(文藝春秋2003.10.15)
・「陰陽師」絵物語シリーズ 鉄輪(文藝春秋2005.6.10)

平安の逢魔が時、百鬼夜行の世界へ一度足を踏み入れたら
その妖しい魅力から逃れることはきっとできない。

陰陽師 鉄輪 Book 陰陽師 鉄輪

著者:夢枕 獏
販売元:文藝春秋
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陰陽師 瀧夜叉姫 (上) Book 陰陽師 瀧夜叉姫 (上)

著者:夢枕 獏
販売元:文藝春秋
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陰陽師 瀧夜叉姫 (下) Book 陰陽師 瀧夜叉姫 (下)

著者:夢枕 獏
販売元:文藝春秋
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2005年12月29日 (木)

「ムーミン谷の名言集」

ブックストア談(京都店)でおもしろそうな本を見つけて買った。
パンケーキにすわりこんでもいいの?「ムーミン谷の名言集」

ムーミン谷の名言集―パンケーキにすわりこんでもいいの? Book ムーミン谷の名言集―パンケーキにすわりこんでもいいの?

著者:Tove Jansson
販売元:講談社
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ムーミンシリーズの中に描かれた、ちょっと気になるフレーズや素敵なセリフなど、
名言の数々が選り抜かれて散りばめられた、好奇心をそそる逸品。
ムーミンシリーズ全巻読破になかなか立ち向かえないでいる身としては、
とてもありがたい本かもしれない。
トーベ・ヤンソンが記した北欧の息吹きを、謹んで味わいながら読んでいこう。

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「蜘蛛の糸」

芥川らしい、切れ味の良い佳作。
本著は道徳教育の教材として使われることが多いようで、善行をしなければ
罰が当たる教訓談と捉える向きが多いようだが、果たしてそうだろうか?
私は違うような気がする。
芥川は、人間の業の深さやあさましきエゴをそのまま描こうとしただけで、
そこに教訓を与えようとしたわけではないと思う。

生前のたったひとつの善行(蜘蛛を助けたこと)によって、天国へ昇るチャンスを
お釈迦さまから与えられるカンダタだが、他者を退ける言動で結局そのチャンスを
失ってしまう。
強欲で業が深い利己主義者の姿は、人間誰しもが持っている暗黒面。
また、カンダタに群がる地獄の亡者たちは、富める者、
成功する者に群がる人間(俗物)の姿そのもの。
お釈迦さまはそのような人間のありようをよくよく認識されていたから、
糸が切れて地獄へと落ちるカンダタと亡者たちの姿を見て顔を曇らせることになる。
ああ、やはりこうなったか、と。

蜘蛛の糸・杜子春 Book 蜘蛛の糸・杜子春

著者:芥川 龍之介
販売元:新潮社
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「独眼竜政宗(NHK大河ドラマ)」

大河ドラマはかくあるべし。NHK大河ドラマ史上稀にみる傑作。
脚本・キャスティング・演出の全てが最高レベルを維持しており、
役者達の演技力も申し分ない。
なんとも豪華な顔ぶれで、NHK大河ドラマの面目躍如といったところか?

まず、オープニングの演出が最高に格好いい。
政宗以下、伊達の武将たちが歴史のタイムトンネル潜り抜けて現代へお目見え
するが如き光の映像と池辺晋一郎のテーマ曲がとてもマッチしている。
勇ましく威厳がありながら、統治者の孤高な姿と憂いも表現されているようで、
NHK大河史上で随一の名曲だと今でも思っている。
これが欲しくて、NHK大河ドラマ主題曲集のCD(春日局)を購入した覚えがある。

NHK大河ドラマ主題曲集 Music NHK大河ドラマ主題曲集

アーティスト:TVサントラ
販売元:ポリドール
発売日:1996/04/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

伊達政宗演じる渡辺謙が良い。
「伊達男」の語源になるにふさわしい格好良さと、人間くさい情感溢れる演技を
見事に熱演している。
母に毒殺されかかる場面、お家騒動の禍根を断つため弟を討つ場面、
伊達家のために父を撃つ場面、白装束で秀吉の前に参上する場面。
彼の演じる政宗を越える伊達政宗は、今後も考えられないだろう。

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2005年12月28日 (水)

「宮廷女官 チャングムの誓い」

韓国版大河ドラマといった感じの「チャングムの誓い」
(原題:大長今(テジャングム))がとても良い。
脚本・キャスティング・演出の3拍子が揃った傑作といっても過言ではない。

NHK地上波では先週土曜の放送(12/24)が第12話にあたり、
全54話の前半である「水剌間(スラッカン:王の食事を司る部署)の女官編」の
中盤にさしかかったところ。
いよいよ次代の最高尚宮(チェゴサングン:水剌間の最高責任者)の座をめぐり、
チャングム(フルネームの際は、ソ・ジャングムと発音)の師であるハン尚宮と
チェ尚宮の熾烈な争いへと物語はつき進んでいく。
料理の腕のみならず人物も素晴らしいチョン最高尚宮(先代)の志を受け継いでいる
ハン尚宮が競い合いに勝ち、見事に最高尚宮の座を手に入れるのだが、
チェ尚宮らチェ一族とオ・ギョモたちの陰謀によって窮地に追い込まれる。
結局、無実の罪を被ってハン尚宮は命を落とし、
チャングムは済州島(チェジュド)へ流刑となってしまう。

そして後半の「医女編」へとつながっていくが、ここからの展開がまたすごい。
NHK-BS2でちょうどこのあたりから見始めたのだけど、思わず引き込まれてしまった。
ハン尚宮と母ミョンイ(母もかつてチェ一族の謀略に遭い命を落している)の無念を
晴らすために医女として宮廷へ戻ったチャングムだが、敵を落し入れる如き卑怯な手を
いっさい使うことなく、医女として正しい姿勢を貫く中で見事に無念を晴らしていく。
人道に悖る行為であっても、それが正当な復讐であるなら肯定されるドラマは多いが
「チャングムの誓い」にはそのような甘い演出はなかった。
正しい行いを実践するチャングムに対して、結局、チェ一族たち悪どもは
己の謀に首を締められて自滅することになる。

数々の困難に対し、常にあきらめることなく正面から健気に立ち向かうチャングムの
姿勢に思わずホロリとさせられた人も多かったことと思う。
周りの人から見捨てられることが何度あろうとも、
文字通り心身ともにボロボロになろうとも、
正しいと信じる道を選ぶ彼女の姿を涙なくして見ることはできなかった。

儒教思想が色濃い男尊女卑の社会において、女性が品階を得ることは有り得ない
ことだったが、チャングムはそれを成し遂げ、さらに「大長今」の称号を得る。
第51話で、内医院(ネイウォン:宮廷内で王族の医務にあたる部署)の
医局長以下全員が一枚岩となり、男女差や長幼に関係なくチャングムに従うと
中宗(チュンジョン:第11代王)に上申するシーンも最高だった。

チャングム自身の人間としての魅力もさる事ながら、彼女のことを理解し、
常に支え続けたチョンホ(ミン・ジョンホ:後にチャングムの夫となる)も
懐の深い、素晴らしい人物だ。

韓国ドラマ・ガイド 宮廷女官 チャングムの誓い 前編 Book 韓国ドラマ・ガイド 宮廷女官 チャングムの誓い 前編

販売元:NHK出版
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韓国ドラマ・ガイド 宮廷女官 チャングムの誓い 後編  教養・文化シリーズ―韓国ドラマ・ガイド Book 韓国ドラマ・ガイド 宮廷女官 チャングムの誓い 後編  教養・文化シリーズ―韓国ドラマ・ガイド

販売元:NHK出版
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Book 宮廷女官チャングムの誓い (特別編)

販売元:日本放送出版協会
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2005年12月24日 (土)

「ダーリンの頭ン中 英語と語学」

小栗左多里とトニー・ラズロと言えば「ダーリンは外国人」で有名ですが、
彼ら最強夫婦による本著もおもしろい。
自他ともに認める語学好きのトニー(一体、何カ国語をマスターしているの?)が、
他国の言語を理解するのは大変だ、と言ってぐったりする左多里に向かって
「それは違う。完全に理解できないところが楽しい。」
と返すところがスゴイ。
完全に理解できれば楽しいけれど、理解できないのも楽しいと思う、
それが語学を学ぶコツ、とトニーは続ける。
なんとも奥の深い言葉だ。そして、なんとゆったりした考え方だ。
学ぶ姿勢の真髄かもしれない。
だから私は、語学に限らず新しいことが苦手なのかもしれない。

ダーリンの頭ン中 Book ダーリンの頭ン中

著者:小栗 左多里,トニー・ラズロ
販売元:メディアファクトリー
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「母に習えばウマウマごはん」
こちらは小栗一江・左多里の母娘コンビでつくる愛情たっぷりレシピ集。
お母さんもユニークでおもしろい方のよう。
こんど料理にチャレンジしてみよう!
母に習えばウマウマごはん Book 母に習えばウマウマごはん

著者:小栗 一江,小栗 左多里
販売元:ソニーマガジンズ
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2005年12月23日 (金)

雪風の中を歩きながら

木曜日(12/22)の晩、仕事を20時に切り上げて、
勤務地の単身赴任寮へと足早に帰る。
列島を覆う強烈な寒波によって、名古屋方面は58年ぶりの大雪らしい。
夜になってまた降り出した雪と風の中を、フード付きコートでしのぎながら歩く。

明けて金曜日(12/23)の朝5時半に寮を出て、最寄の駅へ約20分の道程を急ぐ。
雪上をヨタヨタとバランスとりながら。
雪はやんだが路面は凍てついており油断できない。
「チェオクの剣」のサントラをMDで聴きながら、思考を巡らせ歩く。
少し悲しげで叙情的な旋律が、考えることを誘引しているのかもしれない。

黄白万能主義の凋落!!
統合や民営化にすがるしかない、崩壊しつつある資本主義経済のシステム。
資本主義に則った競争を繰り返した結果、法を犯して自己の利益を謀る利己主義者。
不条理な犯罪を引き起こす異常に肥大したエゴを持った利己主義者。

雪の中を自分の足で歩くと、いろいろなことが頭に浮かんでくる。
そして、ゆっくりと想いを馳せることができる。
便利さや効率の良さを享受しながら仕事に励み、見失っているものは多い。
アニミズム信仰である日本人は、本来、自然とともにのんびりと生きてきたはずなのだ。

約40分遅れの新幹線で名古屋から京都へと帰る。
京都の街も雪に覆われており、いつもとは異なる装いだった。
夕方、家内と一緒に自宅前道路の雪掻きに追われて疲れたが、
それは心地の良いものだった。

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2005年12月18日 (日)

「高瀬舟」と人の在り方

人が共に生きていくためには共通のルールに従って生きていく必要がある。
共通のルールに従えない者は、法に則って裁かれることになる。
神の力を持ってるはずもない、しょせん有限の能力しか持ち得ない人が作り上げた
法によって、同類である人を杓子定規に裁くことの限界を本作は描いているのだと思う。

ルールを無視するわけにはいかないが、
しかし、そのルールに従うことに納得のいかない点がある時どうすればいいのか?
人が人らしく生きるということは、いったいどういうことなのか?
人の在るべき姿を定義するのに、同類である人が作ったルールに従うことだけが
本当に正しいことなのか?
我々、人では量り知れないもっと高次の解答があるのではないか?

さまざまな葛藤を引き起こされ、単純に答えを導けないことに気づかされる。
そして、「人のありよう」について、死ぬまで一生考えていかなければならないということに気づく。

Book 山椒大夫・高瀬舟    新潮文庫

著者:森 鴎外
販売元:新潮社
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2005年12月17日 (土)

「杜子春」を回顧する

一度は読んでおきたい芥川龍之介の傑作のひとつだと思います。
私は、中学一年の国語の教科書で全文読んだのが初めてだったと記憶しています。
芥川はこの作品で何を言いたかったのか、との国語教師の問いかけに
我々生徒たちの見解はだいたい
「親が子を思いやる愛と、子が親を思いやる愛を描いている」
といった内容だったと思います。
たまたま社会科の授業でこのことが話題になった時に、
定年間近の老練な社会科教師は、間違いではないがね、とつけ加えたうえで
次のように言われました。
「あれは人間の弱さを表している」
と。
当時はなかなかピンとこなかったのですが。

仙人に莫大な財宝を要望してしまう弱さ、
それを使いきってしまって更に要求してしまう弱さ、
富を得た人間にむらがる俗物たちの弱さ、
事の本質を捉えずに安易に仙人になりたいと思う弱さ。

仙人になるための約束を守れず、思わず「お母さん」とつぶやいてしまう杜子春の弱さ。
でもこれは人間として大事な弱さ。
「助けてくれ」と単に懇願されるだけであったなら、もしかしたら無視することができたのかもしれません。
もしくは合理主義者であったなら切り捨てることができたのかもしれません。
しかし、鞭に打たれながら「私たちはどうなってもいいから、おまえが仕合せになれるのなら黙っておいで」と言う母親(馬に変えられた)を見捨てることは、人の心があるならできないこと。
人間が人間らしく生きていくことに意味がある、ということに杜子春は気付きます。
そのものがありのままでいようとすること。
それこそ、もしかしたら仙人の生き方に近かったのかもしれません。

仕事で成功して莫大な富を築こうと、国家元首となって絶大な権力を得ようと、
メディアの寵児となって世の中からチヤホヤされようと、死ぬ時は皆同じ。
土に還るだけ。
「自然(おのずからそのようにあろうとすること)」
杜子春を読み返すと「人のありよう」について考えさせられます。

蜘蛛の糸・杜子春 Book 蜘蛛の糸・杜子春

著者:芥川 龍之介
販売元:新潮社
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2005年12月11日 (日)

己が運命を斬りひらけるか、「チェオクの剣」!

ドラマの展開もおもしろくなってきたが、強く印象に残る音楽も気になって
サントラを購入した。
ドラマの名場面を散りばめた特典DVD(7分)付きというサービスがうれしい。

チェオクの剣 オリジナル・サウンドトラック Music チェオクの剣 オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:TVサントラ,キム・サンミン,JUST,ペイジ
販売元:ポニーキャニオン
発売日:2005/11/16
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メインテーマの「宿命」、サブテーマの「悲歌」が素晴らしい。
特に「宿命」の激情にかられた躍動感と勢いのある曲調は、
一度聴いたら頭から離れなくなる。

韓国のドラマは音楽の使い方がうまいなあ、と思う。
ドラマのテーマやモチーフを描いていくうえでの必要不可欠なアシストを担っている。
映像(視覚)と音(聴覚)のそれぞれがお互いを補完しながら、
視聴者の心(ハート)に迫ってくる。

ムック本でカンニングしてしまったので一応の結末は知ってしまったが
俳優の存在感、ドラマティックな展開、今後も目が離せない。

チェオクの剣 Book チェオクの剣

販売元:日本放送出版協会
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「りかさん」と「からくりからくさ」、優しさと和の心

梨木香歩の「りかさん」と「からくりからくさ」を続けて読んだ。
以前から気になっていた作家ではあったが、あるサイトでの評判も後押しとなって
ついに読むに至った。よかった。とても良かった。

「りかさん」
人格の宿った人形であるりかさんがキーパーソンになって、
「ようこ」を自然な形で教え導きながらその成長を促していく「りかさん」。
「ようこ」の心の動きを瑞々しく描く筆致は秀逸。
その様子を暖かく見守りながらバックアップしてくれる「おばあちゃん(麻子さん)」の
存在が素晴らしい。

本作を読んであらためて頭の中を整理した。
人が何かを学んでいく過程で、それに係わる人との関係(隔たりと緊密度)が重要である
ということ。
親と子は密着しすぎているために伝わらないことが、近親者ではあるが
少し隔たりのある関係である祖父母やおじおばからは伝わってくることがある。
心の根っ子に静かに浸透していくように、その人の奥深いところから
その人を形成する大事な部分をゆっくりと育んでいくように。
それは友人から受ける影響とは、また一味違う異質なもの。

人の思いの在り方をしっとりと丁寧に描いてくれている本作は、読む人の心にも
優しい思いを伝えてくれている。

「からくりからくさ」
二十歳過ぎになった蓉子と、亡きおばあさんの家に下宿人として一緒に同居することに
なった同年代の女性3人達を描いている。
テーマ・モチーフ・内容・展開と、女性の目線から女性らしい切り口で切々と描写
されている本作は、乾いた心の奥底に静かに潤いを与えてくれるような佳品。

これらの作品に出会えて良かった。この作家に出会えて良かった。

りかさん Book りかさん

著者:梨木 香歩
販売元:新潮社
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からくりからくさ Book からくりからくさ

著者:梨木 香歩
販売元:新潮社
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2005年12月 4日 (日)

「どんまい!」がおもしろい!

NHKの夜ドラ(って言っていいのかな? [月曜から木曜 23:00-23:15])で
現在放送中の「どんまい!」がおもしろくて見逃せない。
平日観れない場合は、その週の金曜日深夜にまとめて放送される方で観ればよい。

相武紗季演じる主役の新米介護ヘルパー・優が、常に前向きに問題に取り組んでいく
姿勢が小気味よい。へこたれそうな壁にぶち当たった時に、自分もしくは周りの人を
元気付けるための掛け声/呪文が、ドラマの題名にもなっている「どんまい!」だ。

率直に言うと相武の演技はまだまだ未熟だ。。
これから成長していくであろう、発展途上という感じだ。
しかし、明るく健気に元気いっぱいに物事を真正面から捉えて立ち向かっていく主役、
優をじつに爽やかに演じている。その姿に非常に好感が持てるし、
ドラマ中の彼女に応援したくなる説得力が充分にそなわっている。
ひとむかし前のNHK朝ドラにはあったあの瑞々しい感覚が、相武の演技の中にはある。
優の心意気が周りの人々に自然に波及していき、その結果が良い方向へと
転じていくさまを観れるのがとても心地よい。

朝ドラがグタグタしたドラマに成り下がってしまって久しいが、
瑞々しさと爽やかさがこんな所(夜ドラ)に残っていたとは。
(もしかするとNHKにとってもこちらが本命で、本腰を入れているドラマなのか?)
この時間帯のドラマ、毎回趣向を凝らした企画と内容で楽しませてくれているが、
今のクオリティを維持し続けて欲しいものだ。

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